光や緑を享受できる中庭と屋上庭園のある家
下町情緒が色濃く残る東京・根津。大通りから1本路地に入ったところに谷山建築設計室を主宰する谷山武志さん、裕子さんの事務所兼ご自宅があります。半地下部分は事務所、1階はお母様の住居、2・3階は谷山さんの住居になっています。
敷地面積が21坪と厳しい条件ながらも、お二人がつくりあげたのは「中庭と屋上庭園のある家」。プライバシーを保ちつつも、自然を身近に感じられる住まいです。
外階段、中階段を上った先にあるのは、柔らかな光で満ち溢れたLDK。中庭を臨む窓を介して、光や風、屋上の緑など季節の移ろいが感じられます。ここが住宅密集地であることを忘れてしまうほど静謐な空間です。中庭と外をつなぐ窓には木製建具を採用。視線に入る線の数を減らして、シンプルな窓辺に仕上げました。
北欧家具や照明は温もりと美しさを、屋上で咲く花々は暮らしに季節感と彩りをもたらしています。
要素を削ぎ落として純化したデザイン
リビングから一段上がったダイニングキッチンには、選りすぐりの食器やカゴをディスプレイする飾り棚や、家具のような佇まいのキッチンがしつらえてあります。
キッチンの存在感を和らげるために食洗機やオーブンはキャビネットの中へ。レンジフードも躯体と一体化させて、表に見える要素を徹底的に減らしました。
(左)「浄水器付きのミンタも気になりますが、この潔い美しさがなかなか手放せなくて」と裕子さん。
(右)リビングからも窓越しにミンタが眺められます。クロームの光沢と洗練されたフォルムはオブジェのよう。
「家電はある程度隠せるものの、水栓は隠せません。ずっと見えているのなら何が良いかなと考えたときに真っ先にGROHEのミンタが思い浮かびました。要素を削ぎ落として純化させたデザインがとても美しいですよね。ホースが取り出せたり、節水できたりと機能も充実していますし、水とお湯が入れ替わるときのクリック感も心地良いです」と裕子さんが話すと、武志さんもそれに続きます。
「もう何年も使っていますが、今でも使うのが嬉しくなります。水栓はすぐに変えられませんから、飽きのこないデザインを選べたらなと思っています。そのような視点で見ていると、おのずとミンタにたどり着くのかもしれませんね」。
日常生活に寄り添う“自然な美しさ”
トイレ、洗面、バスルームは1箇所に集約し、シンプルモダンに仕上げました。また、3階の寝室にも小さな手洗い場を設置。屋上庭園の手入れや身支度の際に重宝しているそうです。
水栓金具は全てGROHEで統一している谷山邸。洗面の水栓と寝室横の手洗いには「ユーロスタイル」を採用しています。
「美しいけれど、丸みがあってどこか親しみを感じるフォルムが気に入りました。僕たちは家全体の調和を重視しているので、華美なものよりも日常生活に寄り添うような自然な美しさに惹かれますね」
(左)上から見ると鍵穴のような「ユーロスタイル」。小ぶりなデザインで小さなボウルとも好相性です。
(右)GROHE製品が並ぶ水まわり。空間に寄り添いながらも、きちんと存在感を放ちます。
GROHEでは、人間工学的に使いやすいこと、空間に溶け込むことを意識してデザインしています。さらに、シグネチャーエレメンツというブランドを象徴する3つの形(正円、角度7°、楕円)を各プロダクトデザインに取り入れることで、同一空間で複数の製品をお使いいただいても調和します。
何十年後も愛される住まいと水栓を
バスルームの水栓はとくにこだわったと話す裕子さん。お子さんにも使いやすいようにシャワーヘッドは機能よりも軽さを重視して「テンペスタ」を選びました。シャワーホルダーは床から1000mmのところに角度可変タイプを1つだけ設置しています。
「立ってシャワーを浴びることはほとんどないので、1つのシャワーホルダーを上手に活用すれば壁面もすっきり見えて良いかなと。あと、シャワーホースは1250mmにして床につかないようにしています。ホースが短くてもシャワーモードを変えれば、浴槽も壁も十分洗えますよ」
浴室混合栓は「グローサーモ1000」。円筒のフォルムと座金の滑らかな曲線がお気に入りだそう。
谷山さんご夫婦はご自宅だけなく、お施主様のお住まいにもGROHE製品を提案していると話します。
「お施主様は我々を信じて依頼をしてくださるので、提案するものは美しいものでありたいですね。GROHEは機能的にもデザイン的にも飽きがこないですし、ずっと変わらず美しい。長く住み続ける住宅にとって、それは何よりも重要なことです。だから、僕たちはこれからもGROHEを提案し続けると思います」
何年後、何十年後も愛される住まい、水栓をつくっていきたい。谷山さんご夫婦とGROHEはこれからも共に歩みます。